2019/6/3 10:29

気になる新日本との関係、いずれ飯伏も出場!?資産110億円!脅威の新団体、AEW発進!!

閲覧数:2828

3.0
最新のコメントに移動

5月25日、大会名『Double Or Nothing』で旗揚げ!


 飯伏幸太に以前、インタビューした時のことである。「果たせるなら果たしてみたい、今後の夢など、ありますか?」と問うと、飯伏は言った。「山手線の中で、プロレスがしたいんですよねえ。それか、渋谷のスクランブル交差点」理由をこう言った。「プロレスをまだ観たことのない人に、その魅力を伝えたいんですよねえ。『こんな面白いもの、知らずに死ぬのはもったいないぞ』と」なるほど、なので、出来るだけ多くの人の目につくところでファイトしたいということであった。

 先ごろ、これに少し似た言葉を聞く機会があった。「自分のプロレスを通じて、見る人の人生を変えたい。うつ病の人がプロレスを見るとうれしくなって自分の問題を忘れられるとか、そういうことの方が重要」(『東京スポーツ』2019年2月23日付)ケニー・オメガのコメントであった。

 そのオメガが副社長を務めるアメリカの新団体、AEWが5月25日(現地時間)、ラスベガスにて、遂に旗揚げした。会場のMGMグランド・ガーデン・アリーナには、2万人を超える観衆が集結。アジャ・コング、板崎ゆか等の日本の女子選手の試合には、「This is wrestling!」の声が飛び、新設なったAEW世界王座のベルトは、WWEのレジェンド、ブレット・ハートが掲げてお披露目。メインのクリス・ジェリコvsオメガ(オメガが惜敗)の試合後には、元WWE王者のディーン・アンブローズが登場と、アメリカンプロレスを知る者にとっては、超ド級のサプライズが続いた。

 それだけではない。同団体所属となったアンブローズは、過去のリングネーム、ジョン・モクスリーを再び名乗り、6月5日の新日本プロレス両国国技館大会への参戦が決定。相手はIWGP US王者のジュース・ロビンソンであり、いきなり同タイトルへの挑戦権を与えられた。既にAEWのエースであるクリス・ジェリコは6月9日の新日本プロレス大阪大会でのIWGPヘビー級王座へのチャンレンジが発表済み。これらでもし王座が移動すれば、AEWと新日本の関係は、更に密接なものとなって行くだろう。

 今回の当欄は、日本マットに今後、多大な影響を与えかねないこのAEWについて、改めてまとめ、これからの展望を探りたい。

『The Elite』による、『ALL IN』の成功が団体名に!


 同団体が誕生する、そもそものきっかけとなったのが、昨年9月1日、シカゴ開催された大会『ALL IN』。新日本プロレスでも『The Elite』のユニットでお馴染みだったヤングバックスとCodyによる自主興行であったが、これが大成功。ROHと新日本を主戦場にしていた彼らだったが、この時期には、それらに残留するか、それともWWEに行くか、去就が注目されていた。すると、同年11月中旬に、驚きの情報が全米を流れる。『ALL ELITE WRESTLING.LLC(オール・エリート・レスリング合同会社)』という商標が登録されたというのだ。どう見ても新しいプロレス団体の名前。しかも同時に登録された商標の中に、『Double Or Nothing』という文字も。これは、『ALL IN』の第2弾興行に予定されていた大会名であり、『ELITE』を入れた団体名も含め、ヤングバックスとCodyの参画は確実視された。これがAEWの第一歩である。実際、団体名の由来は、『ALL IN』の成功と、『The Elite』を主力にすることを、オーナー(後述)が快諾したためだったとか。

 翌年1月8日には、ジャクソンビルのTIAAフィールドにて、“決起集会”が開かれ、団体の全貌が明らかに。それによれば、サッカーのイングランド・プレミアリーグのフラムとNFLのジャガーズを傘下に置き、総資産が87億ドル(約9630億円)という大富豪シャヒド・カン氏の息子、トニー・カン氏が同団体のオーナー。冒頭の旗揚げ戦の概要もこの時発表され、もちろんヤングバックスとCodyの姿も。そして、会の途中にはクリス・ジェリコが現れ、参戦を表明。後日だが、日本でもお馴染みのCIMA率いる中国の団体『OWE』との提携も発表された(旗揚げ戦にも登場)。

 これにより最注目となったのは、同じく『The Elite』の主力だったケニー・オメガが、同団体に協力するかどうか。1月17日にプロレス大賞の授賞式に登壇したケニー・オメガは「友達の団体だから、興味はある」と明言。さらに、「大変な資産家が、力を貸してくれている」ともした。これは前述のトニー・カン氏だが、日本円にして、約110億円をこの団体のために用意しているとの情報も。事実、2月8日のラスベガス・MGMグランドでの旗揚げ会見にオメガは出現し、旗揚げ戦で当たるジェリコと乱闘。同時に、同団体との4年契約を明かし、また、旗揚げ戦へのアジャ・コング、坂崎ユカの参戦も明かされた。これは、ケニー自身の推薦と誘いによるものであったと、2人は後に語っている。

 生中継された同会見では、旗揚げ戦のチケット入手方法も発表、及び発売。ネットによる先行予約の形だったが、これがものの4分で完売。アクセス集中で同HPのサーバがダウンしたことも、直後に明かされ、注目の高さを示した。そして、まさにその熱をそのまま可動させる形で、旗揚げ戦の成功に至ったのだった。

テレビ中継タイトル、早くも決定!?


 ところで、気になるのが、先ずは今後の展望。実は11月より同団体はテレビ中継されることも決定している。日本の志田光は、この度、AEW側の熱望もあり、その契約選手となり、日本で主宰する『魔界』とのW所属となったのだが、この志田がアメリカに引っ越すのも11月だとか。レギュラーでのテレビ出演を鑑みての定住となるのか、期待がかかる。

 放送局はTNT(ターナー・ネックワーク・テレビジョン)。こちらはワーナー・メディア傘下の大手で、過去にはWWEと凄絶な視聴率争いを演じたプロレス団体・WCWをレギュラー放映していた縁が。つまり、WWEの対抗馬としての役割が、AEWにも期待されているのだ。

 実際のところ、特に旗揚げまでは、AEWの方が、WWEを牽制していた感がある。先ず、前述の商標権登録の際には、『Tuesday Night Dynamite』なる言葉も申請。WWEの番組名『Monday Night RAW』を意識し、「毎週、火曜日にテレビ放送をおこなうのでは?」とされたし、前出の1月8日のジャクソンビルにおける決起集会時には、同日、同じジャクソンビルで、WWEの興行が。ブレット・ハートやアンブローズに関しては、言うまでもないだろう。なお、WWEの方も、公式HPにあったクリス・ジェリコのプロフィールのカテゴリーを、『過去にWWEに所属した選手』に、この決起集会までに移動させている。

 ここで注目されるのが、AEWと契約となった選手が、必ずインタビューの際、付言する事実があること。総じて言うと、「契約中でも、他のリングに上がる権利は貰っている」なる言葉である。なるほど、先述の志田は魔界とのW所属だし、そうでなければジェリコが新日本に上がれるわけもない。

 単純なようだが、これが非常に重要な点で、WWEは、特に2000年代からは、一切こういった行動を認めていない。他団体との提携にすら、前向きでないのである。その分、選手は保護されているとも言えるが、AEWの持つ自由に惹かれる選手は今度とも出て来るだろう。以下はAEWの旗揚げ戦を見終えた、日本でもお馴染み、カール・アンダーソンのSNSでの呟きである。

「God I miss those #Boys」(嗚呼、彼らに会いたいよ)

 アンダーソンとドク・ギャローズは、WWE退団の色を見せており、予断を許すまい。

キーワードは、全方位外交


 そして何より気になるのが、日本との関係だ。件の旗揚げ戦では、バレッタが試合中、オカダのレインメーカー・ポーズのようなパフォーマンスを披露。これについて本人が、「For Kazu.」とツイートすると、オカダが「Thank you. I was watching #AEWDoN I’m proud of you(後略)」(ありがとう。AEW中継、見てたよ。君を誇りに思う)とリプライするやりとりも。親密さがうかがわれる。

 前掲のように、他のリングに上がる権利を認めているAEWであり、ジェリコ、モクスリーが新日本に上がるわけだが、大物2人、それもベルトをかけた試合に挑むだけに、これは団体間の提携という見方も出来よう。実のところ、2月8日の旗揚げ会見直後、オメガは専門マスコミのインタビューに答え、こう語っている。

「旗揚げ戦には出場しないが、飯伏は近い将来AEWに参戦する」

 いみじくも、飯伏、ケニーを最初に躍動させたDDT・高木三四郎社長は、こう言っている。

「WWEに参戦する、行くということは、『育てた選手をとられる』ということで(中略)。ただ、AEWはそういうスタンスじゃないですよね」(『週刊プロレス』2019年4月3日号)

 いわば、その交渉の自由度や全方位外交が、早くも好意的に取られている形となるAEW。WWE、新日本プロレスに続く、第3勢力になる可能性は大だ。今後も注目して行きたい。

この記事を書いたライター: 瑞 佐富郎

コメント

最新のコメントに移動
  • 新日本とAEWのタッグでWWEに挑む形ってことですかね。ROHとの関係もあるし簡単なことではないですが。AEWに関しては今の布陣でこの先舵を取れるなら新日本とのやりとりも出来るでしょうが、違う人間が入ってくれば簡単に約束が反故されそうです。かつてのWCWのように。TVが力を持てば現場だけでコントロールも難しくなるそうなので、この先1年2年は様子を見て新日本も判断していけばいいと思います。全て私見です。

    ID:11446603 [通報]
    (2019/6/3 19:23)
    0 0
    賛成:0% / 反対:0%

    Loading...


  • ケニーの特性のひとつである「オタク性」故に、プレイヤー観点ではなく、プロレスの多様なニーズを捉え、そこに登場する全キャラクターに興味を持てるスキルは素直に凄い。
    いわゆるプロレス脳の上位進化版というものなのか?

    ID:9627095 [通報]
    (2019/6/3 23:25)
    0 0
    賛成:0% / 反対:0%

    Loading...


  • 飯伏のプロレス観とケニーのプロレス観は似て非なるものだと思うし、どちらも主役は自分じゃなきゃダメなタイプ。再結成は上手く噛み合ってなかったと思うから当分無さそうだ。

    ID:11463907 [通報]
    (2019/6/20 9:44)
    0 0
    賛成:0% / 反対:0%

    Loading...


おすすめ記事

新しいコメントを投稿する

 [PCから画像ファイルをアップロード]

関連付けられたタグ

なし
[タグを付ける]

<< 一覧に戻る