2019/1/13 10:37

WWE入りが当初からの夢?ビビる大木も瞬殺!? 円満退団!KUSHIDA特集!

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WWE入りが当初からの夢?ビビる大木も瞬殺!? 円満退団!KUSHIDA特集!
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ラストマッチは1月29日、vs棚橋弘至!(後楽園ホール)


 昨年12月中旬、仕事でTAJIRIさんとお会いした時のことだ。こう、逆取材(?)されてしまった。

「KUSHIDAってWWE、行くんですか?」

 それは、まさにその月の上旬より、囁かれていた噂であった。筆者が正直に、知らない、わからない等答えると、かつてはハッスルやSMASHでKUSHIDAの師匠筋でもあったTAJIRIさんは言った。

「本人は(僕と)出会った当初から、WWE、ずっと行きたがってたんですよね……」

 さる1月7日、KUSHIDAの新日本プロレス退団が明らかになった。今後の活動は未定というが、仮に念願のWWE行きが果たせたとしても、それは、安寧とした道ではないだろう。同団体で今を時めく中邑真輔ですら、1年間は、下部組織(NXT)での雌伏期間を経験している。

 今回の当欄は、この円満退団を受け、KUSHIDAの人となり、並びに、そのアクションの背景に迫りたい。

少年時の憧れのレスラーは武藤敬司。


 1983年、東京都大田区千鳥町生まれ。5歳上の兄の影響でプロレスにのめりこみ、小学校時には、専門誌を定期購入。それも、発売日の毎週木曜日、朝7時開店の書店に駆け込んで調達していたというから筋金入りだ。因みに『週刊プロレス』より『週刊ゴング』派だったとか。

 中学3年生時の1998年、同じ大田区の池上に、高田延彦が主宰する『高田道場』がオープン。入門を申し込もうと扉を開けると、受付に偶然高田本人が座っており、「ちょっと待ってね」。これがレスラーとの初めての個人的な会話だったという。後年は、高田も参画したハッスルに参戦したKUSHIDA。縁もあったということか。事実、練習していると、「高田さんの息子さんですか?」と、よく声をかけられたという。それもそのはず。KUSHIDAの格闘能力は、当時より他の追随を許さず、公式試合では白星街道まっしぐら。これは過去の当欄でも触れたが、バラエティー番組の企画で同道場を訪れたタレント・ビビる大木には、その中3時に勝利している。

 同道場所属の桜庭和志の薫陶も受け、メキメキと実力を上げ、専修大学生時の2004年には戦績無敗のまま総合格闘技『ZST』のトーナメントで優勝。その優勝賞金で、KUSHIDAは一大決意をする。

「このお金で、メキシコに渡り、プロレスラーになる!」

 メキシコと言えばルチャの本場。かの地へ、総合格闘技トーナメントの賞金で渡航。まさにこの事実が、KUSHIDA独自のレスリングスタイルを物語る。そう、格闘技のテクニックとルチャの技術のミクスチャー(混合体)である。

月謝12000円(当時)の効果を生んだ、高田道場初の技術!


 日本では、2006年のハッスルからSMASH、そして2011年よりは、新日本プロレスへと戦いの場を変えて来たKUSHIDA。この自分の特質に気付いたのは、意外にも遅く、2014年の『BEST OF THE SUPER Jr.』決勝のリコシェ戦だったという。リコシェに対し、空中殺法ではとてもかなわない。そこで自らの優位点に思いを馳せた時、かつての高田道場時代が思い出された。その真っ白な戦績は先述の通りだが、海外で練習中などに、その極めて高い技術を見せると、腕に覚えのあるレスラーたちは、必ず聞いて来たという。

「ユーの技術、誰に学んだんだ?」

「カズシ・サクラバ」

 その道では世界に轟くビッグネームだけに、礼賛の声も後を絶たなかった。この自らの美点に気付いたKUSHIDAは、以降、より躍動。翌年の『BEST OF THE SUPER Jr.』では、カイル・オライリーを下し、優勝。特に目立ったわけではないが、総合格闘技にしか見られない、スパイダーガードなどの技術を繰り出し、見た目の派手さに頼らない、引き締まった試合を展開。この試合の2日後に筆者がインタビューした棚橋弘至が、雑談内でこう仰っていたのが思い出される。

「見ました? KUSHIDAとオライリー。あれこそが理想のプロレスの試合ですよ!」

 その後のKUSHIDAの活躍は言うまでもない。一番好きだという映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』からインスパイアされたコスチュームや技名などもお馴染みだが、こと、その(新日本への)貢献を思うと、彼が2番目に好きだという映画『ミッドナイト・イン・パリ』が思い出される。「昔は良かった。昔に戻りたい」と思っていた男がその過去に戻ると、その時代の人はその時代の人で、やはり、「昔は良かった、昔に戻りたい」と同じように愚痴っていた、という、そんな話である。

 これを反面教師にしたのが、新日本ジュニア時代のKUSHIDAだった。未来にこそ希望がある、と、自らの戦いと主張で、そのリング模様を変えたのである。

中学時代は、バスケに勤しむも、背が伸びず……。


 オライリー戦の後には、大田区体育館大会で、自らの持つIWGPジュニア王座の防衛戦を敢行。なんとメインでであった。後楽園ホール以外、しかも同ホール以上のキャパシティを誇る会場では異例の措置で、ジュニアの格上げにも繋がった。同年7月にはメキシコの総本山的会場、アレナ・メヒコでシングルで防衛戦。そして、繰り返していたのは、「『BEST OF THE SUPER Jr.』の決勝を、いつか、両国国技館で……」。こちら、実は今年、実現する(6月5日・「BEST OF THE SUPER Jr.26 ~優勝決定戦~」・両国国技館)。それを待たずしてのKUSHIDAの退団。それ以上の夢が出来たということだろう。

 ところで、既に総合格闘技での実績があったKUSHIDAが、なぜ日本のメジャー団体でのデビューを選ばなかったかというと、答えは簡単だ。新日本プロレスの入門規定、『身長180cm以上』に、自分がそぐわなかったため、自重したのである。そしてそんなKUSHIDAが海外で戦っているうちに気付いた、日本との最大の違いがあるという。

「日本では、新日本のジュニアのKUSHIDAと言われる。だけど、海外では、ヘビー級とジュニアヘビー級の境目がない」

 それは、例えば、WWEにおいて、クリス・ベノワ(ワイルド・ペガサス)がトップ戦線に君臨し続けたようなもの。肉体面ではハードだが、このカテゴライズの無さも、KUSHIDAには魅力的に映ったのではないか?

 最後に、リングデビュー時の逸話を1つ。メキシコマットで、1試合約800円のギャラでデビュー戦を戦ったKUSHIDAだが、リングネームは今に続く『KUSHIDA』。とはいえ、父親はKUSHIDAが8歳の時、家を出てしまい、戻らなかった。しかし母親は、離婚はせず、KUSHIDAが二十歳になるまで、父方の名字である櫛田姓を守り続けたのである。名字が変わることでの、息子・KUSHIDAへの周囲からの反応を熟慮した上での決意だった。

 そんな母が守り続けたKUSHIDAの名。日本だけでなく、世界で轟くことになるのか。その先行きに期待したい。

この記事を書いたライター: 瑞 佐富郎

コメント

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  • 私はKUSHIDAのプロレスが好きです。

    日本で観れなくなるのは残念だけど、
    いつか新日本に帰ってきてくれることを願っています!

    ID:9641607 [通報]
    (2019/1/14 3:29)
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  • 田口監督とのコンビが見れなくなるのも、入場時にこどもにタグあげるのももう見れないのも残念。でも応援してます。

    ID:9709029 [通報]
    (2019/1/14 10:00)
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  • もう新日本はやりきったしもう目指すものもなかったのかもしれません。そして海外の評価が非常に高いことを考えればクールな判断だと思います。
    新日本ジュニア出身の選手はレベルが高い!
    ワイルドペガサス、エディゲレロ、プリンスデヴィッドに続きKUSHIDAが証明してくれるでしょう!

    ID:9508836 [通報]
    (2019/1/14 15:03)
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  • これだけやることやってたら、新天地に行かれてもだれも文句言えないっていう意見は多いなあ
    WWEだと205所属になるのかな?

    ID:9717375 [通報]
    (2019/1/15 0:03)
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  • 記憶に残るような試合がひとつもないけど、そういう人のほうがWWEでキャラクターを会社に作ってもらって台本どおり演じるのがうまいかもしれないな。

    逆に最初からキャラが出来てるケンタはそこがうまくできないんだよ。
    与えられたキャラを演じきれない。

    ID:9774964 [通報]
    (2019/1/20 2:53)
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