2017/9/19 16:50

平行線上の内藤哲也と石井智宏。全ては内藤哲也の掌の上で・・・

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平行線上の内藤哲也と石井智宏。全ては内藤哲也の掌の上で・・・
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10月9日の両国国技館大会で2018年1.4東京ドームでのIWGPヘビー級王座挑戦権利証を賭けて試合を行う内藤哲也と石井智宏。
その二人が全く噛み合わない、落としどころの見つからない論争を繰り広げている。

事の発端となったのはG1 CLIMAXで優勝した内藤哲也が毎年恒例となっているIWGPヘビー級王座挑戦権利証争奪戦に関してコメントした際、2017年、7月1日のロサンゼルス G1 SPECIAL in USA大会に続き、7月29日のG1 CLIMAX公式戦でも敗戦した石井智宏を対戦相手に指名したことだった。
G1 CLIMAXで優勝しただけで東京ドームのメインイベントに立つ資格は十分ながら、2連敗している相手に勝利し、ケジメをつけておくことでより挑戦者としての説得力を増す狙いが内藤哲也にあるのかもしれない。

だが、内藤哲也は1つのテーマを加え、石井智宏とのIWGPヘビー級王座挑戦権利証争奪戦をただのリベンジマッチでは終わらせなかった。
寡黙で、コメントによる自己主張を好まない石井智宏に対し「IWGPヘビー級王座挑戦権利証が欲しいと言え」と要求。
さらに自身のユニットに所属する選手、所属していない選手を問わず「IWGPヘビー級王座挑戦権利証が欲しいなら態度で示せ」という姿勢をとった。
内藤哲也はIWGPインターコンチネンタル王座を蹴り飛ばし、投げつけて破壊し、IWGP USヘビー級王座を獲得したら川に捨てて帰国するとまで言っていた男である。
しかし、IWGPヘビー級王座挑戦権利証に関しては、自身の所属するユニットのデザインを施したケースに保管し、投げつけるそぶりを見せるだけで粗末に扱っている印象はない。
それどころか大切に扱っているようにすら見える。
もちろん試合後はお約束の如くリングに置き去りにしてしまうのだが、これも「欲しいのならばケースを拾ってでもアピールしろ」という意思の表れなのだろう。

ところが、現在標的にしている石井智宏の性格を考えれば「IWGPヘビー級王座挑戦権利証が欲しい」などというセリフは絶対に口にしない言葉である。
内藤哲也自身もそれをわかっているはずだ。
それでもベルトや権利証よりも自身の納得のできるプロレスを貫き通してきた男にとって、非常に難しい宿題を投げかけたのだ。
対する石井智宏は内藤哲也の世界観に付き合うことを徹底的に拒否するように、頑なに挑戦権利証が欲しいと口にしていない。
それどころか「内藤哲也の挑戦を受けてやる」「指名されたからやってやる」と返答。全く交わらない平行線上に二人は立っているのである。

しかしファンの視点から見ていると、驚くことがある。
内藤哲也と石井智宏の論争が開始されたのが、G1 CLIMAXの一夜明け会見からスタートしたと考えても、優に一か月を超えている。
10月9日の両国国技館大会まで約半月。
IWGPヘビー級王座挑戦権利証を争う二人の試合に関する話題が尽きることがないのだ。
これは2017年を通して内藤哲也が見せてきたファンに考えさせる、期待を持たせる、話題性を継続するという姿勢に直結する。
時期早尚と思われたジュース・ロビンソンとの選手権試合前はIWGPインターコンチネンタル王座をドリブルするように入場し、挑戦の決まった棚橋弘至が欠場すると、前哨戦が全く行えない一般的には辛い状況下でベルトを破壊する行為に及び、棚橋弘至との試合に最大限の意味を持たせた。
自身の所持している物に話題性を持たせる、ファンの関心を逃さないためには常識の範疇すらも超える行動に出る。
これが内藤哲也の最高の強みではないか。


最後にリング上の話にも触れておきたい。
2016年からの二人の対戦成績を見てみると、お互いに2勝2敗の五分。
2016年のNEW JAPAN CUP、5月3日に福岡国際センターで行われた「レスリングどんたく2016」でのIWGPヘビー級選手権試合ともに内藤哲也が勝利して2連勝。
しかし2017年に入ってからは上記の通り2連敗中となる。

直近の二人の3試合を見てみると、少し面白い特徴があった。
まずはレスリングどんたく2016」で行われたIWGPヘビー級選手権。
「ど」がつく程の直球型の石井智宏には珍しく、内藤哲也の膝を集中的に攻撃することで機動力を奪いにかかり、普段は決して見せない裏膝十字固め、相手の攻撃を切り返す形での回転裏膝十字固めなど、本来隠しているテクニカルな部分を見せて敗戦している。
だが、G1 SPECIAL in USA大会、7月29日のG1 CLIMAX公式戦ではそういった小細工は一切なし。
自身のスタイルを貫き通して、内藤哲也のテクニックを強引に断ち切る形での勝利を奪った。

対照的なのが内藤哲也であり、3試合を通して試合のスタイルに大きな変化は無いが、特筆したいのは挑発の回数である。
内藤哲也は試合中に相手の頭をはたく、ツバを吐きかける、顔をこするように蹴るといった挑発目的の攻撃を繰り出す姿が見られるが、石井智宏との試合では、この攻撃の頻度が通常のシングルマッチと比較して明らかに高いのである。
真っすぐな人間ほどからかった時の反応が面白いとばかりに、石井智宏が怒りを露わにするのを楽しんでいるように思える。
過去2戦、石井智宏の怒りに飲み込まれた内藤哲也だが、ここ一番という時の勝負強さは凄まじい。
G1 SPECIAL in USA大会、7月29日のG1 CLIMAX公式戦での敗北は全て、今回のIWGPヘビー級王座挑戦権利証争奪戦に繋がっているようでもある。

石井智宏は3連勝とIWGPヘビー級王座挑戦権利証をもぎ取り、内藤哲也の思惑から外れることができるのか。
それとも内藤哲也の掌の上で踊らされてしまうのだろうか。

この記事を書いたライター: シンタロー

コメント

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  • そもそもなんだけど、内藤哲也がドームのメインでIWGPに挑戦するのは納得出来る(今年G1で優勝してなかったとしても)。ただ、石井智宏が同じようにドームのメインでIWGPに挑戦するのは、さすがにムリがある(と思う)。
    勝敗上は五分と五分だが、両者の間には決して小さくない格の差が存在している。単なる星のやり取りだけではなく、格と格のせめぎ合いを見ることが出来るからプロレスは面白い。

    ID:4812650 [通報]
    (2017/9/19 17:38)
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  • 141、510は便利屋になってるからタッグ戦線にまわって盛り上げてくれよ。あとケイオスがいつまでたっても中邑色から脱却出来ないからドームでオカダが負けてユニット消滅して
    少なくとも141、4484、510は辞めさせてあげて

    ID:5134073 [通報]
    (2017/9/20 23:55)
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  • 内藤「権利証争奪戦をやる必要はないと思ってる。どうしてもやるのであれば1回だけ。もしも争奪戦をやるなら、その時の相手は石井を指名する」



    内藤vs石井戦が決定



    内藤「石井は権利証欲しいの? 欲しくなけりゃこんな試合やる必要ない。欲しいか欲しくないか、お前の答えが聞きたい」
    石井「欲しいなんて一言も言ってねえ。やりたいのはお前の方だろ。オレの名前を出したのは腹の虫が収まってないからだろ。リベンジしたい気持ちがあるんだろ。2連敗したまま東京ドームに行きたくないから、名指しされたからオレはそれに対して『やってやる』って言ってるんだよ。『受けて立つ』って言ってるんだよ。2連敗のまま東京ドームに行くのが癪だからリベンジ受けろって素直に言ってみろよ」

    どう見ても石井の方が正論なんだよなぁ……

    ID:4676924 [通報]
    (2017/9/27 14:21)
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  • 石井と内藤のやり取りを見ていると、二人の間で意識に違いがあることを感じる。石井は良くも悪くも目の前の内藤ことしか見ていない。一方の内藤は、石井を見ていると同時に、頭の中では来年の1.4(までの興行)がどうすれば盛り上がるのかを考えている(ように見える)。
    棚橋、ケニー、鈴木がそれぞれシングルのベルトを保持してしまっている現在、来年の1.4のメインでオカダのベルトに挑戦するのは内藤哲也というのが規定の路線だろう。他には候補がいない。ただ、ともすれば無風で盛り上がりを欠いたまま1.4まで行きかねないこの状況をなんとか打破するために、内藤は石井という“鐘”を鳴らして半ば傍観者となっている他の選手達に発破をかけているのではないだろうか。
    別に内藤が「権利書争奪戦は一回しかしない」と言ったからといってお行儀良くそれに従う必要は無いのである。内藤と石井の間に割って入ればいいのである。そして、そのような状況になることを一番望んでいるのは、実は内藤哲也自身であるように思えてならない。

    ID:4812650 [通報]
    (2017/10/1 14:20)
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