2017/9/14 11:46

堪能したい「Darkness world」超人を倒したEVILが見せるのはその先の景色か

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堪能したい「Darkness world」超人を倒したEVILが見せるのはその先の景色か
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8月5日、G1 CLIMAX 27のエディオンアリーナ大阪大会。それまでのリーグ戦成績6戦全勝。
2016年から続いてきたオカダ・カズチカのシングルマッチ無敗という記録を止めたのは、Los Ingobernables de JaponのEVILであった。

EVILは試合前から「“超人”オカダ・カズチカの倒し方、見せてやるよ。」と息巻いていたが、「ストップ・ザ・オカダ」はG1 CLIMAX 27でBブロックにエントリーした選手全員が持つテーマであった。
それでも誰一人オカダ・カズチカを止めることができず、強すぎる王者の負ける姿が見たいという、オカダ・カズチカが最強の王者であるからこそ、ファンの中でそんな空気が出来上がっていった。
これはIWGPヘビー級のベルトがオカダ・カズチカ、棚橋弘至、AJスタイルズの3人で回され、3強の一角を担っていたAJスタイルズが退団した2016年、4月10日の両国国技館大会でファンが新時代を望み、内藤哲也がオカダ・カズチカを破って、新しい景色を生み出した時と酷似したシチュエーションである。
この時、内藤哲也が受けたファンからの後押しは凄まじいものであり、まさに時代が新王者・内藤哲也を求めているようであった。

8月5日の試合当日、EVILは秘策である毒霧を仕込んで棚橋弘至を撃破したNEW JAPAN CUPの時とは異なり、自然体の自分自身を見せつけた。
頭に被せたパイプ椅子をもう一脚のパイプ椅子で振りぬくEVILホームランでペースを作り、主導権を握り返そうとするオカダ・カズチカの場外でのボディアタックに対して椅子を投擲。
さらに重ねたパイプ椅子へのダークネスフォールズ。
“いつも通り”のEVILの実力を前にして、入場時と試合序盤に見られたオカダ・カズチカの余裕の表情はあっという間に消え去っていった。

もちろんEVILのオカダ・カズチカに対するライバル心、対抗心というのが働かなかったかと言えば嘘になるだろう。
片や輝かしい実績をいくつも持っている絶対王者であり、同い年のEVILが成し遂げていないIWGPヘビー級王座の戴冠、G1 CLIMAX優勝を複数回成し遂げているのだ。
対するEVILの国内での実績と言えば、NEVER無差別級王座とNEVER無差別級6人タッグ王座のみ。
NEW JAPAN CUPにはIWGP王者が参戦せず、EVILが中堅以上のポジションにいるためチャレンジマッチのようなシングルマッチの機会も無く、今回が初のシングルマッチであった。
だからこそ、この機会を逃してなるものか、という気迫がファイトスタイルに変化がなくても確かに感じられたのだ。

追い詰められていくオカダ・カズチカというのは2016年から続く無敗ロードで幾度となく目にしてきた。
それはオカダ・カズチカが敢えて相手の土俵に立ち、限界に近い試合を繰り返してきた証だ。
しかし、EVILはその限界を超えた先にいた。

試合終盤、EVILはオカダ・カズチカからドロップキック2連発、カウンター式とショートレンジ気味のレインメーカーを2発被弾した。
追い詰められたオカダ・カズチカの必勝パターンの流れである。
ここで正調式のレインメーカーを喰らえば終わってしまうと筆者も思った。
ここは王者オカダ・カズチカの意地だったのだろう。
だが、EVILは正調式のレインメーカーを防ぎ切った。
その中で繰り出されたノーモーションのヘッドバットは、かつてオカダ・カズチカが「自分はやりたくない」と話していた、柴田勝頼、石井智宏、EVIL達が作り出したNEVER無差別級王座戦線の歴史も感じさせた。
EVILは自身のキャリアを全てぶつけていたのだと思う。

そしてオカダ・カズチカが大一番でしか出さないジャーマンスープレックスからの正調式レインメーカーを切り返す形でのフィニッシャー、変形大外刈りの“EVIL”が炸裂。
たった一発の“EVIL”でオカダ・カズチカはリングに沈んだ。
技の入り方、タイミング、浴びせ倒す角度。
全てが完璧で説得力に溢れたフィニッシュホールドだった。

試合後、今持てる力の全てを引き出し、オカダ・カズチカから勝利したEVILの口からは「俺の方がお前より強いんだよ!」という力強い言葉が発せられた。
これはEVILの中から人間、渡辺高章が少しだけ顔を覗かせたように思えた。

EVILはこの勝利により10月9日の両国国技館大会で、オカダ・カズチカの所持するIWGPヘビー級選手権への挑戦権を得た。
例年通りであれば、これが年内最後のIWGPヘビー級王座のタイトルマッチとなり、次のタイトルマッチは2018年の1.4東京ドームとなる。
今回の試合でオカダ・カズチカはツームストン・パイルドライバー、正調式レインメーカーを温存する形となり、EVILは手の内を全て出してしまったように思える。
さらにEVILはIWGPヘビー級王座に初めて挑戦する立場にあることから、精神的なアドバンテージはオカダ・カズチカが握っていることだろう。
しかし、EVILは「超人の倒し方はまだある」として余裕を隠そうとしない。

もともとパワーファイターでありながら、試合巧者として評価の高かったEVILではあったが、今回の勝利で一気にステップアップし、IWGPヘビー級王座戦線に名を連ねることに成功した。
筆者はEVILの言う「Darkness world」をもっと堪能したい。
その先にはLos Ingobernables de Japon同士による1.4東京ドームのメインイベントで、IWGPヘビー級タイトルマッチを行う可能性すらあるのだ。

「Darkness world」のその先の景色をEVILは見せてくれるのだろうか。

この記事を書いたライター: シンタロー

コメント

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  • NAVERではなくNEVERですよ。

    ID:2475208 [通報]
    (2017/9/14 16:35)
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  • ご指摘ありがとうございます。
    修正致しました。
    筆者

    ID:4965557 [通報]
    (2017/9/14 18:20)
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  • レインメーカーに対する切り返しのEVILは返し技としてかなりしっくりくるし、オカダ対策をしっかり立ててきたEVILの勝利には説得力があったように思う。

    1.4までの間にリマッチあってもいいからEVILにとって欲しいな~
    EVIL、オカダ双方にとってEVOLVEできる試合になるでしょう。

    ID:2475208 [通報]
    (2017/9/18 8:27)
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  • とりあえず椅子使うなよな~

    ID:5145743 [通報]
    (2017/9/21 23:33)
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